土星マンション1〜3巻 - IKKI COMICS - 岩岡 ヒサエ著

長い見出しに凝ってます(ぉ
さておき、ぼちぼち出るかなーと書店行ってみたら1月の発行予定にエントリーされてたので、今のうちに1〜3巻をメモメモ。

この本、ええですよ(*´д`*)
ひとくせある作画と全体的に漂う湿っぽいストーリーが、手に取る敷居をさらにアップさせてそうな印象ですが、「ふたつのスピカ」とか「神戸在住」とか「ヨコハマ買い出し紀行」が好きなら多分気に入るのではないかと。

わりと遠くの未来に、地球全体が環境保護区となったため、上空35000mを取り囲むようにドーナツ状の居住区へ移住した人々が、固定化した上下格差のもとユルユルと生活を送る、そんな世界を描いたおはなし(多分そんな塩梅)。SFではありますが、ハナシの屋台骨を支えているのはそれではありません。

わりと遠い世界だけども、銀の全身タイツを身にまとっているわけではなく、下層市民は絶対に向上しない地位を抱えつつ各々が個性的に、上層市民もそれなりのモヤモヤを抱えつつ、現代とあまり変わらない人間模様。大きく違うのは生活環境くらいなものか。

主人公はこれまでの人生でいろいろ暗い影を落としてきたもんだから、たまにうじうじ考えるし、どうにも湿っぽい。でも、素晴らしく素直で一本気な性格がとても清々しい。ご近所さんや友人知人、ドーナツ状の居住区の外郭にある窓を清掃すると言う大変危険な仕事をこなす仕事仲間の面々、仕事を通じて知り合う上層市民の面々が実に個性的でおもしろい。
高度な技術によって生活が支えられていながら、これより先はおよそ発展する見込みの薄い雰囲気、ともすれば発展を半ばあきらめたような下がり基調のどんより感すら漂う盛り上がりの無い世界で、それでもこつこつと前向きに生きている人間模様は、なんだかぽんやりと暖かみすら感じます。読んでると肩の力が抜けてきて、いつのまにかこの厳しくもユルい世界観に没頭してしまいます。

うーん、なんだか支離滅裂……orz
好感度下げてるような気がするので、アマゾンやネット上の書評とかを見てくだされ。とてもおすすめなのです。

追記:
しまった、まるで1〜3巻の内容に触れてない……。でもこれでいい気もします(ぉ